【英語文法】前置詞の目的語とは?使い方・種類・注意点を完全解説

冠詞 文法

英語学習でよく出てくる「前置詞の目的語」という言葉。
何となく「前置詞のあとに名詞を置くんでしょ?」と覚えている人も多いですが、正確な理解ができていないと、実は文法ミスを起こしやすいポイントです。

この記事では、以下のような疑問を持つ方のために、前置詞の目的語を徹底的に解説します👇

  • 「そもそも前置詞の目的語って何?」
  • 「目的語にできる品詞って?」
  • 「動名詞との関係は?」
  • 「whom や関係詞が出てきたらどうなるの?」

1. 前置詞の目的語とは?

▶ 定義:

前置詞の目的語(object of a preposition)とは、
前置詞が何に「かかっているのか」を示す語句(通常は名詞)のことを指します。

📌 基本構造:
前置詞 + 名詞(または名詞句・動名詞)


▶ 例文:

  • I sat on the chair.
     →「on」が前置詞、「the chair」がその目的語。
  • She is interested in music.
     →「in」が前置詞、「music」が目的語。

2. 前置詞の目的語になれる語の種類

▶ 基本は「名詞」または「名詞句」

  • at school
  • for my friend
  • with great enthusiasm

名詞的な語句であれば、複数語でもOKです。


▶ 動名詞も目的語にできる!

前置詞の後には、動詞の原形は使えませんが、**動名詞(〜ing)**なら目的語として使えます。

✔ 正しい例:

  • He is good at speaking English.
  • I’m interested in learning Spanish.

❌ 間違い例:

  • ✖ He is good at speak English.
  • ✖ I’m interested in learn Spanish.

👉 前置詞の後は必ず 名詞(句)か動名詞(〜ing)


3. 前置詞+wh節や関係詞のパターン

上級者がつまずきやすいのが、関係詞や疑問詞が絡む場合の前置詞の目的語です。


▶ 例①:関係詞とともに使う場合(関係代名詞)

  • This is the book about which I told you.
    (=I told you about the book.)

👉 形式上は「about」が前に出て、「which」が目的語になります。
会話では This is the book I told you about. のように省略されることも多いです。


▶ 例②:疑問詞と前置詞(wh-節の中)

  • I don’t know what he is talking about.
    (=He is talking about what?

ここでも「about」の目的語は「what」です。


4. 前置詞とto不定詞の違いに注意!

▶ よくある混同:

  • I’m looking forward to meet you. ❌
  • I’m looking forward to meeting you. ✅

なぜなら、「to」も前置詞のときがあるからです!

📌 「look forward to」「be used to」などの “to” は前置詞。
なので、後ろには動名詞(〜ing)しか取れません。


5. 前置詞の目的語が省略されることもある?

▶ 基本的に省略不可

前置詞の目的語は、文法的には不可欠な要素
したがって、文中で省略されることは原則ありません

ただし、以下のような例外的構造では、省略に見える形もあります。

例:関係詞の目的格の省略

  • This is the book (which) I was talking about.
    → 「about」が残り、「which」が省略されている。

このようなときでも、前置詞は依然として目的語を必要としている点は変わりません。


6. 前置詞の目的語に関する代表的な注意点

誤用パターン正しい形解説
I’m afraid of to fail. ❌I’m afraid of failing. ✅of の後は動名詞
She is interested to art. ❌She is interested in art. ✅前置詞そのものが誤り
I asked him about what is happening. ✅OKwhat が前置詞 about の目的語

7. まとめ|前置詞の目的語は「名詞・名詞句・動名詞」である!

前置詞の後ろには、必ず“名詞的要素”が必要です。
以下のポイントを押さえれば、かなり正確に判断できます:

🎯 覚えておきたい3つのルール:

  1. 前置詞の後は名詞 or 動名詞(〜ing)!
  2. to不定詞は「to」が前置詞のときNG!
  3. 関係詞や疑問詞が目的語になることもある

問題

  1. I’m interested ___ learning foreign languages.
    A) at B) in C) to D) with
  2. He apologized ___ being late.
    A) about B) to C) for D) of
  3. She is afraid ___ flying in airplanes.
    A) to B) for C) from D) of
  4. I’m looking forward ___ hearing from you.
    A) for B) to C) with D) on
  5. This is the movie (___) I was talking about.
    A) which B) what C) where D) whose
  6. The teacher is angry ___ the students cheating.
    A) at B) for C) with D) about
  7. I have no idea ___ what she is thinking.
    A) to B) about C) on D) into
  8. They are used ___ waking up early.
    A) for B) of C) to D) in
  9. He succeeded ___ solving the problem.
    A) to B) in C) for D) with
  10. The man ___ whom I spoke was very kind.
    A) to B) for C) on D) about

1. B) in

→ be interested in の後は名詞/動名詞。「to」は不正解。

2. C) for

→ apologize for 〜「〜について謝る」=forが正解。

3. D) of

→ be afraid of 〜ing「〜するのが怖い」→ of + 動名詞。

4. B) to

→ look forward to の “to” は前置詞!→後ろは動名詞。

5. A) which

→ talk about the movie → about + which の関係代名詞。

6. D) about

→ be angry about 〜「〜のことで怒っている」。

7. B) about

→ have no idea about 〜「〜について分からない」。

8. C) to

→ be used to 〜ing「〜することに慣れている」。“to”は前置詞。

9. B) in

→ succeed in 〜ing「〜に成功する」。“in” の後は動名詞。

10. A) to

→ speak to someone → to whom。文語表現。


解説補足

  • 「前置詞の後=名詞・動名詞」を徹底意識!
  • to不定詞を入れたくなる問題(Q4, Q8など)で注意!
  • 関係代名詞・関係副詞の理解があると正確性が上がる(Q5, Q10)

まとめ:前置詞の目的語は「文の後ろにある地雷」!

多くの人が、「前置詞のあとの形」を感覚で書いてしまいがちですが、文法的なルールで選べばブレません。

👉 何の後ろに来ているか?
👉 それは「前置詞」なのか「不定詞」なのか?
👉 続くのは「動名詞」か「原形動詞」か?

この意識を持つだけで、正答率が一気に上がります!

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